教室案内

GREETING FROM THE PROFESSOR
教授あいさつ

愛知医科大学医学部 脳神経外科 教授 宮地 茂

教授 宮地 茂

「治したいと思ったら愛知医大」と思われることを目標に
今年も一丸となって精進したい

当科のモットーは「低侵襲手術」であります。開頭手術においてkey hole surgeryに加え、外視鏡、内視鏡を駆使したいわゆる鏡視下手術を積極的に行っており、脊髄手術においてもO-armを使ったナビゲーション下になるべく小さい創で手術を行っています。また低侵襲の旗頭である脳血管内治療の需要は年々増しており、脳血管内治療センターを中心に困難症例にもチャレンジしております。近年、神経内科とタイアップしてパーキンソン病総合治療センターが開設され、長年の当科の悲願であった脳深部刺激療法(DBS)などの定位脳手術を始めることができました。また本年度からは脳神経外科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、形成外科、眼形成・眼窩・涙道外科が合同で、当科としては4つ目のセンターとなる「頭蓋底外科センター」を設立いたしました。当院は上記各科に高名なエキスパートがそろっており、横断的な連携でチーム医療を実践していきます。

これで脳神経外科の中で行える低侵襲治療の三種の神器(血管内、内視鏡、定位)が全て揃いましたので、今後は「治したいと思ったら愛知医大に行こう(紹介しよう)」と思ってもらえることを目標に、今年も一丸となって精進したいと思います。ただ、◯◯センターとか治療オプションが色々あっても、やはり勝負は「質」ですので、「よろず屋」であまんじることなく、ブランドを揃えた百貨店をめざしてまいります。また診療のみならず、アカデミックな活動も進めてアピールしていきたいと思っています。今後も脳神経外科の各区分野で活躍できるよう、「やっぱり!愛知医大!」といわれるように頑張ってまいります。

本年も愛知医科大学脳神経外科をご支援、ご指導いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

OUR History
教室の沿革

愛知医科大学脳神経外科教室の開講は1973年(昭和48年)10月1日であります。名古屋大学第一外科出身の岩田金治郎先生が米国での留学を終了して帰国し,初代主任教授として脳神経外科学講座がスタートしました。専門は神経外傷,脳血管障害など多岐にわたり,頭蓋内圧コントロールや中枢神経疾患の画像診断等の研究に取り組まれ、当初より脳神経外科学会の研修認定施設A項目指定を得ることができました。

1980年(昭和55年)1月にNew YorkのMount Sinai Medical CenterでMalis教授のもと10年にわたり米国で臨床活動をされていた中川洋先生が帰国して助教授として着任し,1994年(平成6年)3月に2代目主任教授に就任しました。中川教授は脳神経外科分野における脊椎脊髄外科の普及に尽力し,初代の日本脊髄外科学会理事長を務め、また国内を始めアジア各国からのspine fellowを積極的に受け入れました。

2006年(平成18年)4月,3代目主任教授として高安正和先生が就任しました。高安教授は前名古屋大学教授杉田虔一郎の指導を受け,脳血管障害,脊椎脊髄外科を中心に専門とし,日本脊髄外科学会の発展にも貢献された他、特に低侵襲脊椎脊髄外科,頭蓋頚椎移行部外科の発展に尽力されました。また米国留学中に行ってきた脳微小循環の研究を発展させ、教室内での基礎研究にも力を入れられました。

2019年(平成31年)4月,脳血管内治療を専門とする宮地 茂が4代目主任教授に就任し,脳血管内治療をはじめとする低侵襲医療を当院の目玉とするべく旗揚げしました。低侵襲医療への挑戦は、開頭、脊椎・脊髄、血管内の3つのグループのそれぞれが取り組んでおり、血管内治療においては被曝の少ない短時間で最も効率的な治療を目指しています。開頭手術としては外・内視鏡手術を中心とし、キーホールサージェリーを含め小さい創と開頭範囲で行える治療を開発し、脊髄・脊椎手術においてもデバイスやアプローチ法で小さい術野で、O-armを駆使した正確で無駄のない手術を目指しています。また令和2年からは、従来の脊髄・脊椎センター、脳血管内治療センターに加え、新たなセンターとして神経内科とタイアップしたパーキンソン病総合治療センターが開設され、低侵襲医療のもう一つの柱としての定位脳手術にも取り組んでいます。さらに令和3年からは、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、形成外科、眼形成・眼窩・涙道外科ともに頭蓋底外科センターが発足し、脳腫瘍、頭蓋底腫瘍外科治療の新たな拠点として活動を始めています。

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