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先輩の声

MESSAGE
先輩医師からのメッセージ

岩味 健一郎

脳神経外科スペシャリストの手術
~Key hole手術も大開頭手術も!~

開頭手術には、脳血管のバイパス手術・脳動脈瘤のクリッピング手術・脳腫瘍の摘 出手術・頭蓋底手術・顔面痙攣や三叉神経痛などに対する機能外科手術などが含まれます。愛知医科大学脳神経外科の脳腫瘍・低侵襲手術チームではこれらの手術全般を担当しており、安全性・低侵襲性・根治性の全てを高いレベルで達成するよう取り組んでいます。安全で低侵襲な手術を実現するために、最先端の3D外視鏡や4K内視鏡を殆どすべての開頭手術で用いており、患者さんは楽な姿勢のまま、従来よりも小さな傷口で安全な手術を受けられるようになりました(低侵襲手術・Key hole手術)。一方で、頭部から顔面や頸部に広がる大型の腫瘍に対する複数科同時手術や、難治性血管障害に対する深部血管バイパス手術など、根治性が求められる場面では大掛かりで難易度の高い手術も数多く行っています(大開頭手術)。開頭手術を必要とする全ての患者さんに安全・低侵襲で根治性の高い手術を提供するためには、日々進歩する機器や技術を絶えず取入れ、あらゆる術式を学び続ける必要があります。愛知科大学脳神経外科には、こうした機器・技術が揃っており、学ぶ環境にも非常に恵まれていますので、是非一緒にがんばりましょう!

川口 礼雄

オールラウンドな脳神経外科医をめざして

脳卒中治療を必要とする患者様は高齢者が多く、年齢、基礎疾患など様々な要因により治療選択に制限が生じることがあります。そのような中で血管内治療と直達術(開頭術)の両立はメリットが多いです。動脈瘤治療を例にすると、低侵襲で小さな治療痕で済む血管内治療は高齢で脳萎縮が強い人や抗血小板薬などを内服している人などには有用です。一方で、開頭術は血管内治療に比べて侵襲は伴いますが、末梢側の動脈瘤や小型動脈瘤の治療では有用であり、直接血管や動脈瘤の状態を確認できるメリットがあります。また、パイパス術の併用が必要になる場合にも開頭術が選択されます。

愛知医科大学では低侵襲治療を積極的に勧めており、脳卒中治療では血管内治療が選択される事が多いです。しかし、脳血管内治療がいかに進歩しても、血管内治療で根治できない病変や出血、閉塞などの危険性の高い合併症があった場合には脳への強いダメージをきたす事があり、緊急性が高い場合は開頭術が必要になることがあります。一方で、直達術では深部の病変や再手術などでは到達が難しい場合もあり、そのような症例では血管内治療が有用となります。

どちらの治療にもメリット、デメリットがあり、治療をする医師は様々な手術選択の引き出しを持つ事が大切になります。脳卒中治療はなるべく早く治療判断をするべき症例も多く、「開けられない(開頭術を行えない)」や「カテができない(血管内治療ができない)」では済まされないのが、リアルな脳卒中治療の現場です。

愛知医科大学では脳卒中の血管内治療は全国の最新の治療を学ぶことができます。開頭術をはじめとした直達術も脳腫瘍手術など経験する機会も多くあります。また、血管障害に特化した直達術を学びたければ、国内留学などの選択肢もありオールラウンドの脳神経外科を目指していく上で非常に良い環境です。

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