第40回スパズムシンポジウム
(2024年)
2022年1月26日 掲載
会長 大須賀浩二
2021年のスパズム・シンポジウムの世話人会におきまして、私のような若輩者ではありますが、STROKE2024第40回スパズム・シンポジウムの会長を拝命いたしました。2024年ですが、丁度、宮地教授在任の最後の年にあたります。
今では、Rho kinase inhibitorである塩酸ファスジルは当たり前に術後投与していますが、私が脳外科医を始めた頃にはまだ使用不可能な状態で、朝ごはんを食べていたくも膜下出血術後の患者さんが、夕方には脳血管攣縮により意識がなくなり命にも関わってくるようなsevereなスパズム症例を時々経験していました。このような脳血管攣縮ですが、脳外科医でしか解明できない病態と感じ、その後も些細な実験をおこない今に至っています。近年では、脳血管攣縮のみならずearly brain injuryがくも膜下出血後の機能予後に関与すると言われており、徐々にリサーチも脳血管攣縮からearly brain injuryへとshiftしてきています。
当院では、宮地教授のもとくも膜下出血に対して血管内治療を優先的に施行してきましたが、治療成績はとても良好な症例がほとんどを占めています。現時点では、テーマも未定ですが、スパズム・シンポジウムでは最新の脳血管攣縮に対する血管内治療に関しても取り上げればと思っています。STROKE2024日本脳卒中学会と日本脳卒中の外科学会の会長の先生方とも密に連絡を取り、無事に学会が大盛況に終われるように 皆様のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。