教授メッセージ
教授 宮地 茂
愛知医大で最高の研修を!!
技術だけ持っていても独りよがりの考えで臨床活動をすれば、そのうち限界がきて、皆からも敬遠されます。我々は患者さんに対し、reasonableな適応決定と真摯な説明をして、納得される医療を提供しています。もちろん結果を伴わなければ意味がありません。難易度の高い手術でも完全にやり遂げて患者さんに満足いただければ、大いに信頼され、スタッフからも尊敬されます。そのような成功体験を通じて、確かな技術と自信をもって診療にあたれる医師を育てます。
各領域に国内トップレベルの指導陣が揃っています!
脳血管内治療は宮地茂主任教授と大島共貴准教授が率いる脳血管内治療センターで、緊急症例も含めあらゆる治療を日々こなしており、豊富な経験と確実なスキルによりマンツーマンの指導を行います。脳腫瘍手術においては、渡邉 督准教授、岩味健一郎講師が、内視鏡と外視鏡を駆使した鏡視下手術を実践しておりますが、これは他では見ることのできない特殊技術です。また岩味講師は学会賞も多くとっている頭蓋底手術の達人で、小さな開頭で困難な頭蓋底腫瘍を難なく全部とってしまいます。また神経血管減圧術なども直径2.5cmのkey hole から短時間で終了しますが、成績はすこぶる良好です。脊椎・脊髄疾患は原政人教授と青山正寛講師が中心に、O-armを用いた画像下手術を実践しています。難易度の高い多椎体手術や末梢神経手術など、一般病院では見られないような手術が多数あり、困難症例も多く紹介されてきます。
それぞれの分野のリーダーは、当該学会内でも重要なポジションにあり、遠方より多くの紹介患者があるほどその実力はお墨付きです。確実なスキルと考え方を身につけるためには、良い指導者が必要ですが、当院ではそれがほぼ揃っています。
基本的専門医を全部とることができます!
当院では毎年200例以上の脳血管内治療を行っています。この中にはAVシャント疾患や珍しい紹介症例も多くあります。血栓回収、コイル塞栓術などの基本的血管内治療はもちろん、脳血管内治療の戦略決定やノウハウはすぐに身に付きます。血腫除去や腫瘍摘出において内視鏡は欠かせないツールですが、技術によって、出来不出来がはっきり分かれる治療でもあります。完璧な手術を行うコツがどこにあるのか? これは一流のendoscopic surgeonから教えてもらわなければ身につきません。また当院は200例以上の脊椎脊髄手術を毎年行なっており、大掛かりな固定手術から末梢神経手術にいたるまで幅広いレパートリーがあります。高齢化に伴い患者数が増えている脊髄手術も自分でやれるようにしたいですね。当院では、各分野の症例が豊富にありますので、脳神経外科専門医はもちろん、subspecialtyの三大認定資格である脳血管内治療、神経内視鏡、脊髄外科の専門医を研修期間内にいっぺんに取得することができます。
臨床活動に加えてアカデミックな活動もできます!
大須賀浩二教授が率いる研究チームの分子生物学的基礎研究は国内外で高い評価を得ています。専攻医は臨床が忙しいので臨床を離れて研究に専念することはできませんが、忙しい臨床のかたわら実験を行なってデータ解析と論文化を行なっており、これまで全ての専攻医が学位を取得しています。大島共貴准教授が次々と開発している新しい治療法やトレーニング法、および新規デバイスについても多くの発信がなされており、またケースレポートの論文化についても若手を指導して必ず専攻期間に1本以上出すようにしています。宮地茂教授のライフワークである血管内robotic surgeryも、愛知工科大学とのコラボで実用化に向かっており、こちらの研究も研究資金を受けながら着実に進んでいます。
ヒエラルキーのない明るい医局です!
当院では誰でも忌憚のない意見が言えるのが特徴(?)です。教授の威厳がないのも原因でしょうが、若手も嫌なことははっきり口に出して言える環境です。全てのオーベンは若手を最も大事にしていますので、率直な意見や納得できる提案はなるべくとりいれるようにしています。とにかく金の卵を早くそして大きく育て上げたいというのが皆の願いだからです。
医局長メッセージ
医局長 青山 正寛
最高の研修を約束します!!
三つのパート、頭蓋内直達手術(脳腫瘍、頭蓋底外科、機能外科)、脊椎・脊髄手術、血管内治療を数ヶ月~半年交代でローテートしてもらいます。基本的にはそのグループを回っているときの全ての当該患者の主治医団の一人となり、周術期管理についても責任を持ってやってもらいます。外傷や脳血管障害(脳出血やくも膜下出血に対するクリッピングなど)の緊急手術については、基本的にどの班を回っていても、ファーストタッチした人が主治医となります。手術となった場合には、主治医が執刀し、やれるところまでやってもらいます。もちろん、各グループのオーベンは治療全般(診断から手術、管理まで)および患者さんやご家族に対するインフォームドコンセントについて全てサポートします。
専攻期間に何度も同じパートをローテートすることになりますが、回を重ねるに従って、前回とは違う視点で取り組むことができ、ステップアップした自分に気づくことができます。基本的には、2年以内に専門医試験受験のために必要な症例はすべてクリアできます。
症例検討会については月曜日に二部(朝と夕)に分けて行います。早朝カンファレンス(7時半から)では、神経内科と合同で脊椎・脊髄及び脳卒中の手術症例を供覧し、神経内科からのコンサルテーション症例についても討論します。夕方は5時から病棟教授回診のあと、脳腫瘍、外傷、機能外科症例を供覧し、1週間分の術前症例について検討します。続いて、抄読会、M&M(合併症) カンファレンス、病理検討会などを週ごとにもちまわりで行います。
大学の研修のみで、十分な手術、病棟管理を研鑽することが可能ですが、希望に合わせて名古屋徳洲会総合病院や津島市民病院などの連携・関連施設、あるいは福島県立医科大学などの関連病院での一年程度の臨床経験を積むことも可能です。
また、入局初年度から他病院での外来、当直のアルバイトにいってもらいます。責任のある仕事に見合った給与は、十分確保するようにしています。
希望者は早期から大学院への進学が可能です。なかなか研究のみに専念することは困難ですが、臨床と並行して研究を行い、博士号取得を目指します。もちろんその期間も臨床医として給与は確保されます。近年では専攻医の全員が、脳神経外科専門医取得前に、学位を取得しています。
当院での進路の一例
愛知医大のいいところは、幅広い様々なの脳神経外科分野のすべてを、アットホームないわば一つの家族のような環境で、それぞれのスペシャリストの元で学ぶことができるところです。規模の大きな大学病院など、どこにも負けない充実した素晴らしい研修プログラムがあなたを待っています。ぜひ一度、見学に来てください。