愛知ハンズオンワークショップ
愛知頭蓋底脊椎手術手技ワークショップは先々代教授の中川 洋先生により、1995年(平成7年)よりが立ち上げられ、その後26年間にわたり開催している国内で最も伝統のあるハンズオンワークショップであります。このワークショップは全国の脳神経外科医に頭蓋底外科や脊椎脊髄手術の研鑽の場を提供するため,解剖学教室の協力のもとにご遺体を用いて顕微鏡手術手技を習得するコースです。全国から手術手技を履修するために、多くのお申し込みをいただいており、実習生のみなさんは真剣にトレーニングに励んでおられます。2019年(令和元年)からは、愛知ハンズオンワークショップと名称を変え,最近では頭蓋底手術、脳血管内治療のコースも設けて、さらにパワーアップしております。今後もご支援、ご厚情のほどよろしくお願い申し上げます。
近年の歩み、今後の開催内容、参加申し込み方法などにつきましては、下記の詳細ページをご覧ください。
愛知県血栓回収療法教育セミナー
脳塞栓症に対し第一選択となる急性期のt-PA治療を補完する血栓回収療法(以下本法)は閉塞血管の再開通率の向上とそれに伴う身体的後遺症の低減に大きく寄与することは、世界的にコンセンサスが得られております。しかしながら本法の実施医は脳血管内治療専門医及びそれに準ずる技術的レベルを持っていることが条件とされ、実際に担当できる医師が大きく不足しているのが現状であります。特に郊外や医療過疎地においては、医師不足や、住民の意識レベルの問題もあって、十分な治療が享受されていませんでした。これを解決し、どこでも同じレベルの治療が行えるようなシステムを構築する必要があり、そのために医療圏の治療対象人口に応じた、本法実施医師の適正な配置による県内の標準化をはかる必要があります。この喫緊の課題に対し大学、行政が協力して取り組むことで、現場のニーズに答えるとともに、脳卒中救急レベルを向上させ、ひいては、脳卒中による後遺症の減少、それに付随する介護負担の軽減につなげることを目標として掲げました。
外視鏡手術研究会
近年脳神経外科領域において、顕微鏡手術に変わる鏡視下手術のオプションとして、外視鏡を用いた治療が急速に普及してまいりました。すでに国内でも相当数の施設で採用され、日々活用されております。従来の双眼直視下の手術とは異なり、偏光メガネをかけて三次元モニター画面内の手術野を見ながら手元操作をするという、治療環境も治療スタイルも全く異なる手術法であります。内視鏡操作に近似するとはいうものの、正確な操作を行うためには機器の特性についての知識と十分な経験が必要な極めて高度な手技と思われます。外視鏡手術につきましては内視鏡のような認定資格は必要ありませんが、やはり機器に不慣れな術者の場合は操作不良や事故が生じるリスクは低いとは言えません。そこでこの安全で確実な手術技術を確立し、啓蒙するために、治療経験から得たノウハウの共有を行うとともに、今後この治療に習熟したい医師への教育を目的とした意見交換、情報共有の場が必要とのことから、本研究会が立ち上がりました。